Armikrog.の背景ストーリー その3

こんにちは、いちすけです。
今回はArmikrog.の背景ストーリーを掲載します。
前回分はこちらからどうぞ。初回はこちらからです。

改めてストーリーの和訳をしていると、結構間違いがあったり、そもそも原文を映し間違えているところがあったりなど難航しています…。なんとか最後まで訳せればと思っています。

Armikrog.本編はこちら。試しに世界観だけでも楽しむのもありだと思います。

それでは、続きにいきましょう。
(※本文中の○はメ木几又の漢字を伏せたものです。)

ディッチ・モンガーズ(2)

ワナティ砂漠で捕らえられ、奴隷として鉱山に売られたメンバーもいた。そのうちの2人、ジェグとドゥはしわくちゃの双子の兄弟で、岩を採掘しながら、壁に向かって話しかけた。彼らは岩を掘る際に山に向かって謝罪をしていたのだ。その言葉はすべてワタネーゼ語で、お気に入りのことわざを私たちに翻訳してくれた。兄弟は声を揃えて「アーミクロッグ、アーミクロッグ、アーミクロッグ」と唱えながら、同じ岩の塊を交互に叩いていた。

もう一人、他の人がボロックスに抱く感情ほどではないにせよ、私が恐れていた鉱夫が居た。この鉱夫は、細い体格でいつも緊張した笑顔を浮かべ、顔は黒い土で覆われていた。彼の笑顔はギザギザの黄色い歯を見せた。彼の近くにいることは、夜に開いた墓の前を通り過ぎることと似ていた。彼の名をウィーブという。

ディッチ・モンガーズとしての最初の任務は、狭いシャフトでウィーブと並んで働くことだった。我々が採掘した空白板は、ホイスト(※荷引き用のクレーンのようなもの)の上に積み上げる。それが満杯になるとシャフトから引き上げられ、別の作業員が荷を下ろしてから、再び私たちの元に降ろされるのだ。ウィーブと一緒に仕事をしたのはこれが初めてで、とても不安だった。彼は一日中、私たちがまるで会話をしているかのように私の名前を使ってつぶやくのだ。「ツルク、君は長く働いてるのかい? ああ、ツルクは長く働いているよ。」しかし、私が彼の言葉に返事をしようとしたとき、彼は何も言ってないと反論するのだ。

私はウィーブを軽蔑するようになり、ボロックスに彼をいじめさせる方法を画策し始めた。私はまだー忘れないで欲しいのだがー動物よりはるかに格下の存在だった。私の心はメーヴァで満たされていたが、魂は暗かった。ボロックスはウィーブを倒すことを嫌がった。おそらく、私からの発案というのが気に入らなかったのだろう。

ウィーブと一緒に2週間ほど働いた後、私はどうしても彼と縁を切りたくなっていた。そこで私はアボミネートにお願いすることにした。彼は鉄球に鎖でつながれたまま働いていたので、各メンバーは順番に彼に昼食を運ぶことになっていた。運よく、私の番が回ってきた。私はアボミネートに近づき、彼の手がギリギリ届かない辺りの地面に食事を置いた。彼は私を見ようとせず、私の存在を認めようともしなかった。彼の巨大な姿は洞窟の床に座ったまま、私から背を向けていた。

しばらくの間、私は言葉が出てこなかった。その謎の生き物について心の中で反芻していた。最後に、私はそれを飲み込み、彼に向ってささやいた。「頼みがあるんだ。」

「断る。」

彼の声は、深いうなり声のようだった。

「まだ何とも言ってないが…。」

「オレはアンタのためには○らない。それがウィーブでも。誰でも。」

彼の言葉は私から警戒心を取り去った。私は無知性なやつを想像していたが、彼はよく話す人だったのだ。彼の外見と話し方は一致しなかった。

「アンタはあの下水道のウニ野郎の隣で何週間も働いている。そうなったヤツは、誰でもすぐアイツの死を望む。」

そう言うとアボミネートは、その醜い顔を私に向けた。彼の目は私の心を深くえぐるようだった。

「オレはアンタの仲間がなんでディッチ・モンガーズとして働いているのか知ってる。アンタのせいだ。鉱山の壁にメーヴァの顔を刻んだのはアンタだ。」

私は恐怖に襲われた。膝はがくがくと震え、ほとんど倒れるところだった。なぜ、彼はどうやって知ったんだ? 彼は何年もの間、鉱山の最も深い場所で鉄球につながれていたはずなのに。私は誤魔化そうとしたが、嘘をついて何になるというのか。たとえそれが彼の推測だったとしても、私の顔の表情はすでに自白しているも同然だった。

「…アンタの秘密は守るさ。」

「ど、どうして?」私はどもりながら答えた。

「それは…愛の秘密だから。」

アボミネートは立ち上がって、私が食べ物を置いた場所にやって来た。本能的に、私は彼のそびえ立つ巨大な姿に一歩引いてしまった。おそらく、彼が私の秘密を守ると約束したからこそ、私は彼に質問してみようと感じた。

「あなたの奥さんについて言われていることは…本当なのか?」私はそう尋ねた。

とたんに彼の顔全体に怒りが爆発するのが分かった。彼の唇からは、まるで百匹の野生動物のような怒りの咆哮が飛び出し、彼の手が私に向かって振り降ろされた。私が動く前に、彼の両手はギリギリ触れない位置で私の頭を囲んでいた。彼の目には強い○意があった。

「妻についてもう一度聞いてみろ。冷めないうちにアンタの死体を食ってやるぞ。」

彼は私から背を向け、私は逃げだした。


よくわからない単語もあったりしますが、上手く流しておいてください…。
それでは、今回はこの辺りで。
また来てくださいね。

続き

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